【EIGRP】用語の定義
FD(Feasible Distance)
自ルータから宛先ネットワークまでの合計メトリック
AD(Advertised Distance)
ネイバールータから宛先ネットワークまでの合計メトリック(ネイバーが教えてくれたメトリック)
サクセサ
通常使用するメインルート。
複数の経路がある場合FDの一番低い経路がサクセサとなる。
フィージブルサクセサ
サクセサのバックアップルート。サクセサがダウンした時に代わりに使用する。
このために高速なコンバージェンスを実現している。
不等コストロードバランシングではルートとして使用する場合もある。
サクセサのFDよりも低いADを持った経路がフィージブルサクセサになれる。
ラストリゾートゲートウェイ
デフォルト・ルートは,ルーティング・テーブル中にあて先IPアドレスに該当するエントリがない場合に使用する経路を指す。
つまり,「どこへ送っていいかわからないパケットの送り先」がデフォルト・ルートである。そのため,デフォルト・ルートのエントリに設定されたネクスト・ホップは「ラスト・リゾート・ゲートウエイ(最後の手段のゲートウエイ)」と呼ばれる。
Passive状態
ネットワークが安定した状態で、ルーティングが可能。
Active状態
ネットワークに対するルートを計算している状態。ルーティングループを防ぐためルーティングしない。
フィージブルサクセサがない状態でサクセサがダウンすると、ネイバーに問い合わせ(Queryを送信)し、ネイバーから応答(Reply)があるまでActive状態になる。
不等コストロードバランシング
経路が複数ある場合かつ、メトリックが等しくない場合でもそれらの経路を使用してルーティングし、負荷を分散させる。
最大パス数
EIGRPでは同じメトリックであればデフォルトで4経路をルーティングテーブルに格納できる。
最大を16経路まで変更可能。
K値
K 値は、EIGRP がルートの計算で使用するメトリック。
デフォルトは「K1=1, K2=0, K3=1, K4=0, K5=0」
K2,K4,K5のK値(0)を変更した場合は、メトリック計算にインタフェースの負荷と信頼性が含められることになります。これらは時間とともに変化し、変化のたびにトポロジデータをフラッディングしてしまうことになります。そのため、 K2,K4,K5のK値は 0 のままにしておくことが推奨されています。
AD(Administrative Distance)
ベストパスの判断基準。内部EIGRPのAD値は 90、外部EIGRPのAD値は 170
EIGRPパケットの最大占有割合
EIGRPパケットがネットワーク上で占める割合(最大値)。変更可能。
デフォルトは50%まで
SIA(Stuck In Active)
ルータがActiveの状態のままになってしまうこと。
代替経路を探すためにクエリを送ったものの応答が返ってこない場合に起こる。
対策としてアクティブタイマーがある。一定時間後(デフォルト3分)にクエリを返さなかったネイバーをダウンとしてPassive状態に戻る。
スタブルータにはクエリを送らないため、スタブの設定でクエリの到達範囲を制限できる。