【その他】スイッチング方式

スイッチング方式は大きく分けて3つある
 
  • プロセススイッチング
    キャッシュを使用しないでパケット1つ1つ転送処理を行う
  • ファストスイッチング
    転送処理を行ったパケットについてはキャッシュに保存して、以降はキャッシュを使用して転送処理をせずに高速転送する
    ・確認コマンド
    #show  ip cache
  • CEF
    高速転送のためのFIBと隣接テーブルをあらかじめ作成しておき、1番目のパケットから高速転送する。
    ・確認コマンド
    #show ip cef
 
・処理の速さは
CEF > ファストスイッチング > プロセススイッチング
 

【QoS】WREDとRED

WRED

WRED(Weighted Random Early Detection)とは輻輳を回避させるための技術。
 
輻輳が発生、つまり送り先のインタフェースのキューががいっぱいになると。TailDropが起こり優先度の高いパケットであっても破棄されてしまう。
またTCPグローバル同期(TCPグローバルシンクロナイゼーション)が起こり、ネットワークの効率が低下する。
TCPスロースタートアルゴリズムではウィンドウサイズに関わらず
ACKを受けるごとに1パケットから送信数を倍にしてウィンドウサイズまで増やしていく
輻輳が発生した場合この送信数を半分に減らす。この現象がTCPグローバル同期です。
 
WREDはキューが満杯になるまえにランダムにパケットを破棄することで事前に輻輳を回避します。
REDに比べてWREDはTOSフィールドも確認して優先度の低いパケットから破棄する点で優れています。
 

RED

キューがいっぱいになる前にパケットをドロップさせて輻輳レベルを下げてテールドロップを防ぐ。
REDはキューにたまっているパケットの量に応じて3つのモードで動作する。

  • ノードロップ:パケットの量が最小閾値以下
  • ランダムドロップ:パケットの量が最小閾値を超えた。設定の割合に応じてドロップする。
  • フルドロップ:パケットの量が最大閾値を超えた。着信パケットを全てドロップする。

 

【耐障害】StackWiseの利点

スイッチをスタックするメリット3点

1.管理デバイスの減少

     スタック内の物理スイッチは1つの論理スイッチとして認識される。
     そのためネットワーク内の管理デバイス数が減少するため管理オーバヘッドが削減される。設定ファイルも1つになる。

2.冗長性と可用性の向上

     スタックメンバ間は2本の物理パスで接続されるため全てのスタックメンバ間のデータパスが冗長構成となる。複数のスイッチがアップリンクをもつため、1台のスタックメンバからのアップリンクがダウンしても、ネットワーク接続が中断しない。

3.ループフリーの構成

     コアやディストリビューションレイヤのL3スイッチを冗長する場合。配下のL2スイッチとは一般的にEtherChannelなどによって接続させる。スタックであれば構成がループフリーになり、STPも不要になる。

【耐障害】StackWise設定

スタックの各種設定について。

プロビジョニング

オフライン設定機能を使用すると新しいスイッチがスイッチスタックに追加される前に、そのスイッチのプロビジョニング(設定の提供)を行うことができる。スタックメンバ番号、スイッチタイプ及びインターフェイスを事前に設定できます。
つまり、スタックメンバ2にするスイッチに前もってGi2/0/1ポートに設定を入れておくことができる。
スイッチスタック上に作成する設定をプロビジョニング済み設定と呼ばれる。スタックに追加され、設定を受け取ったスイッチをプロビジョニング済みスイッチと呼ばれる。
IOS Release 12.2(20)SE以降ではプロビジョニング済み設定が存在しない場合は、スタックにスイッチが追加されるときに自動生成される。※下記コマンドが自動生成される
(Config)#switch [stack-member-number] provision [type]
例.
(Config)#switch 2 provision ws-c3750-48ts
このコマンドによってメンバ2であればGi2/0/1、メンバ3であればGi3/0/1などスタックメンバのポートが追加される。

スタックから外す場合はプロビジョニング設定を外す必要がある。
(Config)#no switch 2 provision ws-c3750-48ts
これをしなければコンフィグ上でインタフェースGi2/0/1など不要な情報がのこってしまう。

プライオリティ

スタック内のマスタースイッチはプライオリティ値で決定される。
<Catalyst3750の場合>
1~15で設定可能。デフォルトは1。Ciscoではマスターにしたいスイッチに最も高いプライオリティ値を与えることが推奨されている。

・プライオリティ値の設定
(config)#switch [stackmember-number] priority [priority]
(config)#switch 1 priority 15

※再起動後にプライオリティ値に基づいてマスターを選出する。

スタックメンバ番号

スタックメンバ番号は1~9で認識される。
メンバ番号1のGigabitEtherの1番ポートはGi 1/0/1
メンバ番号2のGigabitEtherの1番ポートはGi 2/0/1の様に番号が割り当てられる。新規追加の場合、自動的に空いている若い番号が割り当てられる。手動でも設定可能。

・スタックメンバ番号の設定
(Config)#switch [current-number] renumber [new-number]
スタックメンバ1をメンバ3にする場合。
(Config)#switch 1 renumber 3

※設定変更後は再起動が必要
スタックメンバ1を再起動する。
#reload slot 1

スタックのMACアドレス

スタックスイッチのMACアドレスはマスターのMACアドレスとなります。
マスターが再起動などによってスタックメンバから外れた場合は、
別のメンバがマスターとなり、新しいマスターのMACアドレスがスタックスイッチのMACアドレスに変更されます。
運用上、MACアドレスがそう頻繁に変わってほしくない場合。
MACアドレス変更までの遅延時間、または変更しない、設定によって
「マスタが削除されてもMACアドレスを変更しない」
「再起動して5分以内に立ち上がればMACアドレスを変更しない」というような動きが可能になります。

(Config)#stack-mac persistent timer [time-value | 0]
MACアドレスが変更されるまでの時間を5分にする。数値を入れなければデフォルト4分となる
(Config)#stack-mac persistent timer 5
MACアドレスを変更させない。
(Config)#stack-mac persistent timer 0

確認コマンド

・スタックメンバ番号、プライオリティなど
#show switch

・スタックのネイバー
#show switch neighbor

・スタックのケーブル長、リンクステータスなど
#show switch stack-ports summary

・プライオリティ値の確認
#show switch detail

・スタックプロトコルバージョンなど
#show platform stack manager all

【BGP】AS番号

各ASにはICANNによって管理された一意の識別番号が割り振られ、これをAS番号といいます。
AS番号は16ビットの65535までの整数で表現されます。
IPアドレス同様に、AS番号はグローバルとプライベートで明確に使い分けられています。
グローバルASはインターネット上で一意であり、プライベートはインターネットに接続せずに組織内で自由に使用できる番号です。番号の範囲は下記の通り。

・グローバルAS : 1-64511
・プライベートAS : 64512-65535

AS番号も不足してきており、16ビットから32ビットに移行されつつあるようです。
IPv4からIPv6に移行してきていることと同じ様に、古い技術ではカバーしきれなくなっているようです。

【管理】ルータをNTPサーバにする

設定する

CiscoルータをNTPサーバにするコマンド
 Router(config)#ntp master
・NTPのサーバにするためタイムゾーンと時刻を設定する
 Router(config)#clock timezone JST 9
 Router#clock set 10:10:00 1 Mar 2015
これでソフトウェアクロックの時刻が設定できた。
この時点ではソフトウェアクロックとハードウェアクロックが一致していない。
確認したい場合は下の確認コマンドを入力してみてください。
・ハードウェアクロックをソフトウェアクロックに合わせる。
Router(config)#ntp update-calendar
電源を落とすとソフトウェアクロックはリセットされ、
起動の際にハードウェアクロックに同期されます。

確認する

ソフトウェアクロックの確認
Router#show clock
ハードウェアクロックの確認
Router#show calendar